『ここからなら歩いて帰れるよね。
おおば比呂司の展示面白いから見て行けば。』
と、
資料館の前で車から下ろされた。
正面玄関中央の目隠しされた女性のレリーフは、
何度見ても不思議な気持ちになる。
耽美的な彫刻かと思いきや、実はその逆で、大正時代に「札幌控訴院」
(顔の下に彫られている文字はコレ)として建てられたこの建物を、
先入観や予断を排し、公平な判断を下すという意味から、目隠しを
しているギリシャ神話の法の女神テミスがしっかり見守っているのであった。
女神の後ろには、公平を表わす秤、正義を表わす剣、真実を照らす鏡
の彫刻も配されている。